【仮想通貨と確定申告】その9 「仕訳帳」応用編 補助科目を活用
前回記事をアップ後、うれしいことに読者登録が急増!
昨日だけで13名のご登録をいただき、そしてなんと前回記事は、今までいただいたことのないスターまでたくさんポチっていただけました!
PVはあまり変わりないですし、前回記事は「仕訳帳」の記帳方法という、いたって地味な内容。なのに、たくさん反響をいただけて本当に嬉しい限りです。読者登録して下さった方、スターを下さった方、また読んでくださってるだけの方にも、皆様に感謝いたします。自分のアウトプットに興味を示してくださる方がいらしゃるということは、本当にうれしくて、ブログ継続の励みになります。
さて、相場はいたって好調ですね。最近はシリーズ記事【仮想通貨と確定申告】をどうまとめるかで頭がいっぱいになっていまして、仮想通貨界隈のニュースが追えていない状況。画面右側にリンクしているブロガーの皆様の最新記事だけ、ようやくチェックしているという感じです。ツイッターの仮想通貨TLは、ずいぶん読めていません。
なので、現在好調な理由、今後の展開についてはまったく分析できていません。北朝鮮とアメリカの軍事的緊張が原因かなぁ、とぼんやり思う程度。なんせJアラートよりも円高警報が先に反応したらしいですから(笑)しばらくトレードもしていません。しかしそろそろ追加の資金投入を考えてます。いや、ずいぶん前から考えているのですが、相場の成長が早くて、タイミングを見極めるのが難しいですね。
また相場分析やトピックなどについても記事にしたいのですが、マルチタスクがまったくできない8bitマイコンのような性格なので、まずはしっかり【仮想通貨と確定申告】シリーズを書き終えることに専念いたします。もうしばらくお付き合いください。
仮想通貨取引に必要な簿記の基礎知識はだいぶお伝えできましたし、そろそろ実際の記帳に用いるExcelファイルをダウンロードしていただけるようにいたします(ダウンロード方法は検討中)。そのファイルをご覧いただきながら読んでいただけると、記帳手順が理解できるような内容の記事を、今後アップしてゆく予定です。
その前に、お伝えが漏れている点があることに気付きました。
今回はその解説をいたします。
「補助科目」とは?
今回は「仕訳帳」応用編。
「補助科目」についてお話ししておきます。
皆様に配布予定のExcelファイルは複式簿記の記帳方法を採用しています。
個人で取引される方はこちらのファイルだけ記帳していただければ確定申告が可能です。
個人事業として、複式簿記で記帳することで、青色申告特別控除 65万円を受ける方は、その他に会計ソフトを使った記帳が必要になります。
そのいずれについても、今後具体的に手順を説明いたしますが、もう一つ記帳に際して必要な簿記の知識をお伝えしなければならないこと気付きました。
それが、「補助科目」です。
なぜか大変ご好評をいただいた前回記事で「商品」という勘定の解説をしました。これは文字どおり商品の残高、つまり在庫金額を集計するための勘定だということをお分りいただけたかと思います。
青色申告特別控除 65万円のための会計ソフトへの記帳は、前回記事での解説の通り「商品」勘定のみで十分です。帳簿の種類も「仕訳帳」のみで大丈夫。
しかし、仕入原価を把握するためにつけるExcelファイルには、「商品有高帳」「仕訳帳(のようなもの)」の両方に記帳が必要。その「仕訳帳(のようなもの)」への記帳は、「商品」として、だけでなく「リンゴ」「バナナ」という勘定として記帳をした方が、各商品の残高を把握する上で便利になります。
また、これまでの記事では、お金は「現金」という勘定でしか登場しませんでしたが、実際の商取引では、振込による入出金の機会も多いです。これは簿記では「普通預金」という勘定で記帳しますが、口座を複数もっていれば、「A銀行」「B銀行」という勘定があればより便利になりますね。
「商品」に対する、「リンゴ」「バナナ」
「普通預金」に対する「A銀行」「B銀行」
これを、「補助科目」と呼びます。
Excelファイルでは、この「補助科目」を使うことで、各取引所やウォレットにある様々な通貨の残高を把握することができるようにしています。
ということで行ってみましょう、今回は「補助科目」の解説です。
補助科目を追加
前回記事で記帳した仕訳帳です。
日付 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|---|
1/5 | 商品 | 200円 | 現金 | 200円 |
1/10 | 商品 | 100円 | 現金 | 100円 |
1/15 | 現金 | 200円 | 商品 | 75円 |
商品販売益 | 125円 |
ではこれに、補助科目を加えてみましょう。
仕入れた商品、販売した商品、いずれもリンゴでした。
日付 | 借方 | 借方補助 | 金額 | 貸方 | 貸方補助 | 金額 |
---|---|---|---|---|---|---|
1/5 | 商品 | リンゴ | 200円 | 現金 | 200円 | |
1/10 | 商品 | リンゴ | 100円 | 現金 | 100円 | |
1/15 | 現金 | 200円 | 商品 | リンゴ | 75円 | |
商品販売益 | 125円 |
補助科目を用いると、こんな感じになります。
今回は「リンゴ」しか登場していませんが、帳簿が長くなって「バナナ」や「ミカン」が登場すれば、くだものの種類ごとに集計することができるようになります。
また、前回はこう書きました。
物々交換は、「商品」勘定内でのやり取りなので仕訳帳には記入しないんです。 仕訳帳に記帳するのは、あくまでも「金額」の移動を伴う取引のみ。
「リンゴ」「バナナ」どちらも同じ「商品」なので、 記載しようにもできなかったんですね。
しかし補助科目を用いればこのとおり。
日付 | 借方 | 借方補助 | 金額 | 貸方 | 貸方補助 | 金額 |
---|---|---|---|---|---|---|
1/5 | 商品 | リンゴ | 200円 | 現金 | 200円 | |
1/10 | 商品 | リンゴ | 100円 | 現金 | 100円 | |
1/15 | 現金 | 200円 | 商品 | リンゴ | 75円 | |
商品販売益 | 125円 | |||||
1/20 | 商品 | バナナ | 90円 | 商品 | リンゴ | 90円 |
5回目記事で解説した、リンゴとバナナの物々交換も記載できました。
90円分のリンゴを渡して、バナナと交換しました。なのでそのバナナの価値も90円。リンゴは減ったので右側に書き、バナナは増えたので左側に書いています。
ついでに、支払いはA銀行から振込、売上はB銀行への入金だったとすると、
日付 | 借方 | 借方補助 | 金額 | 貸方 | 貸方補助 | 金額 |
---|---|---|---|---|---|---|
1/5 | 商品 | リンゴ | 200円 | 普通預金 | A銀行 | 200円 |
1/10 | 商品 | リンゴ | 100円 | 普通預金 | A銀行 | 100円 |
1/15 | 普通預金 | B銀行 | 200円 | 商品 | リンゴ | 75円 |
商品販売益 | 125円 | |||||
1/20 | 商品 | バナナ | 90円 | 商品 | リンゴ | 90円 |
このようになります。
何気にスグレモノですねぇ、「補助科目」。
自分の都合で好きな「補助科目」を作れば、その残高を簡単に集計できるようになるんです。
繰り返しますが、Excelファイルはこの仕組みを使って各取引所やウォレットにある様々な通貨の残高を把握することができるようにしています。自画自賛ですが、とっても便利!完成した時には、ちょっと震えましたよ。
今回のまとめ
「補助科目」の説明を忘れてましたぁ<(_ _)>
次回こそ、Excelファイルアップします。
本当に長いこと、簿記の基礎の解説にお付き合いくださいましてありがとうございます。
次回につづきます。