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【仮想通貨と確定申告】その11 仮想通貨Excel元帳の使い方(仕訳帳エリア)

先週末より、中国の仮想通貨取引所全面停止のニュースを受けて相場がかなり下げました。回復の兆しも見えますが、依然相場は軟調です。

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さて、記事の更新が遅くなりました。

前回コラムの通り、仮想通貨税制の方向性が見えつつあり、次回確定申告では仮想通貨間取引も課税対象となりそうです。ただ、混乱を避けるために直前に、法定通貨換金の際のみ利確扱いとされる可能性もまだないとは言い切れないと思います。どちらにも対応できるようにしておくのが理想ですね。

いずれにせよ、どちらの方法をとったとしても、複数年通算した場合の所得額に違いは見られないはずです。(累進課税のため、納税額には影響しますが。)僕の場合は、まだ利益も大きくないので、累進性についてはそんなにビビっておりません。ですのでどちらの方法でもよいと思っています。個人事業の開業もすませましたし、年間の経費の見込み額も想定できていますので、むしろ毎年最低限その分は利確して行く計画です。そのためには、仮想通貨間取引も課税、というルールのほうが実は都合が良いのかもしれません。

Excel元帳ダウンロードの記事に、仮想通貨間取引を利確扱いとした入力方法のファイルもアップしておきました。今後の解説記事に必要になりますので、よろしければこちらもダウンロードをお願いします。今回の変更で仕訳帳の記帳に変化が生じた部分は、セルを赤く着色してあります。

今回は元帳画面上に配置されている各要素がどういったものなのかをご確認いただきましょう。

お手元にダウンロードしていただいた「解説用」のファイルをご用意ください。

画面の要素を確認

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ファイルを開いてくとこのような表示になります。

「帳簿選択タブ」の一番左、「仕訳帳」が選択されています。

画面左側が「仕訳帳エリア」です。ここに複式簿記のルールで取引を入力してゆきます。

すでに入力されている取引は解説用の取引です。画面右下の黄色い背景のセルに対応する取引の内容を記載してあります。

そして画面右側が「残高表示エリア」です。 

では一つずつ見て行きましょう。

1.仕訳帳エリア

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左の列から解説してゆきます。

一番左は「日付」。解説不要ですね、取引した日付を入力してください。

 

その次は「借方」。複式簿記で左側の科目入力欄は借方と呼びます。意味は考えずに暗記です。

勘定科目を入力する欄ですが、この帳簿は日本円の流れを記帳する正式の仕訳帳とは異なりますので、選択できる科目は独自のものです。プルダウン形式になっています。

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プルダウンとしている理由は、選択する科目と、後ほど解説する「残高表示エリア」の項目が対応しているからです。入力した文字列に誤りがあると正しく集計されませんので選択以外での入力ができないようにしています。

まず目につくのは、取引所の名称。現在5つ登録されています。

これはみなさんが実際に利用する取引所にカスタマイズしていただく必要がありますね。カスタマイズ方法はまた後日解説します。

そして、「Wallet」。

通貨によって、管理するウォレットが異なると思います。例えば、Trezor、NanoWallet、Jaxxなど。1通貨あたり1ウォレットしか利用していなければ、すべて「Wallet」として記帳すれば事足りると思い、デフォルトでは1つしか登録しておりません。ちなみに銀行との入出金もこの「Wallet」という科目を使って記帳します。

複数のウォレットに分散管理されている方で、この画面上でも正しく分散させて記帳したい場合は、やはりカスタマイズして科目を増やすことで対応できます。

「手数料」は主に送金手数料の入力に使います。

「売買益」は日本円での利益額を記載します。仮想通貨間の取引も利確として記帳する場合は頻繁に登場する科目となります。

いずれの科目も、選択して、その右の列の「数量」を入力すると、画面右側の「残高表示エリア」に集計されます。つまり取引の入力を正しく行えば、実際の口座残高そのものが常に表示されます。

 

「数量」は、通貨の数量そのものです。1BTCなら、1と入力します。

BTCをはじめとする、多くの通貨の仕様に習って小数点以下8桁で表示されるようにしています。残高集計を正確に行うには、こちらへの入力も実際の取引数量通りまるめずに入力することがポイントとなります。

 

「通貨」は通貨の種類を入力します。こちらもプルダウンです。

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「JPY」は必須かと思いますが、その他の通貨についてはこちらもお好みでカスタマイズしていただきます。

 

「金額」は日本円評価額を記載する欄です。「借方」の金額と、「貸方」の金額は常に同じになります!これは複式簿記の大原則なのでよく理解しておきましょう。

 

「#」は帳簿番号です。各通貨には仕入れ原価を把握するために「商品有高帳」があります。これは「仕訳帳」タブの右側、各通貨の名前が書いてあるそれぞれのタブです。各通貨の取引の際には、仕訳帳以外に商品有高帳への記載が必要になります。仕訳帳で記載した取引が、商品有高帳ではどの行に記載があるのか、後から把握しやすくするために記載します。日本円には商品有高帳がありませんので、日本円の取引の場合は、「#」の欄は空欄のままで結構です。

 

以上「借方」記入欄でした。

さらに右側は「貸方」記入欄になります。内容については上記「借方」記入欄と全く同じです。

正直、読むのしんどいっすよね?

今回は取説なんで、読んでて面白くないですよねー(書いていても面白くない)。がまんしてお付き合いいただき、ありがとうございます。

あまり長くなると読者離れが進みそうですので、今回はこの辺で。

次回は画面右側、「残高表示エリア」の解説をいたします。

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